「活発笑美鮮」の学校を目指して
石垣市立富野小中学校
校 長 伊舎堂 用右
昨今、VUCA時代(予測困難な時代)と言われる中、社会の急激な変化に対応できる力が求められている。この時代を生き抜くために、子ども達に身に付けさせたい力として生きて働く知識・技能、生涯にわたって学び続ける力が重要である。私たちが行う教育活動全般において、「子どもは必ず伸びる」・「子ども第一(子ども目線)」に考え、「最大限の声かけと最小限の手助け」を合言葉にあらゆる場面でヒントを与え、「待つ」姿勢を心がけ児童生徒が「自ら・考え・行動」を実践していけるように取り組み、生きる力を育んでいきたい。
さて本校は、石垣島の中央を走る於茂登山系の北部の山麓を前に、後ろには東シナ海の大海原を望み、大自然に囲まれた桴海の大地に位置し、小学部6名、中学部3名、合計9名のみんな仲良しの極小規模の小中併置校である。校訓「美ら心」の精神のもと、「あふれる笑顔」・「元気いっぱい」・「夢へチャレンジ」の学校目標を掲げ、ひとり一人をしっかりと見とり、適切な支援を心がけ、日々の教育活動を実践している。
江戸中期の俳人、松尾芭蕉の言葉に「不易流行」というものがある。不変的な本質(変わらないもの)、新しい時代の変化を取り入れ柔軟でしなやかな考えが求められるのは今の時代も変わらない。本校では、「活発笑美鮮」(かっぱえびせん)というキャッチフレーズを掲げている。富野校がひとつになり、活発:明るく活発に行動・前向きに物事を考え粘り強く行動する児童生徒(学校)。笑:笑顔いっぱいの児童生徒、笑い声が響く学校。美:美しい心・素直な心・思いやり・優しさ溢れる児童生徒、緑のじゅうたんが広がるきれいな学校。鮮:ひとり一人の個性(カラー)を大切にする学校。(多様性の時代、地域と共にある学校を創りたいという思いがこの言葉にはあります。)学校経営の軸のひとつとして捉え、私たち教師集団も児童生徒・保護者・地域と共に「チーム富野」で子ども達がワクワクする富野校、魅力ある学校をつくっていきたい。
最後に、学校・子ども・保護者・地域、各々の思い・願いが「やまびこ」のように各々の山ではね返り、ひびきわたる「子どもの教育もやまびこのようでありたい」と願い、目を離さず・手を離さず・心を離さず、目の前の子どもを第一に考え、「情熱」を持って「美ら心」の精神で笑顔あふれる・「また明日!」と言える学校でありたい。