いつも本校の教育活動に温かいご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございます。今回は、マーペー学級で行われた校内研究授業の様子と、その後の教職員による授業検討会の取り組みについてご紹介いたします。
6月27日(金)、マーペー学級では、自立活動「自分の体を知ろう」をテーマに、校内研究授業が行われました。この授業は、令和7年度の校内研究の一環として位置づけられており、本校が掲げる研究主題「自立した学習者を育てる指導」、副主題「適切な児童理解に基づく授業改善を通して」の具体的な実践として実施されました。
本年度の研究では、児童一人ひとりの発達特性や学びの姿に応じた支援を工夫しながら、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の両立を目指しています。さらに、PDCAサイクルに基づく授業改善や「けテぶれ」学習の継続、ICTの活用を通して、児童の学習意欲と自己調整力を育むことを目指しています。
この日の授業では、平均台を使ってバランスをとる運動に挑戦しました。児童は、活動の流れを写真カードで確認しながら、まずは床に貼られたテープの上を歩いて模擬練習を行い、安心感をもって平均台に臨みました。最初は教員と手をつないで一歩ずつ慎重に歩き、徐々に支援を減らしながら、自分の力でバランスをとることに挑戦しました。
活動中は、「背筋が伸びてるね」「今の歩き方、かっこよかったよ!」といった具体的な声かけが随所にあり、児童の表情には達成感と自信がにじみました。最後には、振り返りカードを使って「できたこと」や「がんばったこと」を自分の言葉で表現し、次回への意欲につなげました。こうした振り返りの積み重ねが、児童の「自分らしさ」の発見と、自信の育成につながっています。








授業後には、全職員による授業検討会が行われました。今回は特別に、八重山教育事務所より指導主事の先生をお招きし、専門的な視点からのご助言をいただきました。主事の先生からは、「児童理解に基づいた支援の工夫が、児童の主体的な学びにつながっている」「活動の流れが明確で、児童が安心して取り組めていた」といった講評をいただき、教職員にとっても大きな学びの機会となりました。
検討会では、授業のねらいや支援のタイミング、児童の反応について活発な意見交換が行われ、「この声かけが児童の表情を変えた」「次はこういう工夫ができそう」といった前向きな振り返りが交わされました。こうした対話を通して、教職員一人ひとりが児童の姿から学び、次の実践へとつなげていく姿勢が、本校の校内研究の大きな柱となっています。
「自立した学習者」を育てるために
本校では、沖縄県が推進する「自立した学習者育成プロジェクト(令和7~9年度)」の趣旨を踏まえ、児童が「目的や状況に応じて、自分に合った学び方を工夫したり、学習意欲を自ら引き出したりして学習できる」ようになることを目指しています。そのために、児童理解を基盤とした授業改善や、ICTを活用した学びの工夫、そして「けテぶれ」学習による自学自習の力の育成に取り組んでいます。
今回の研究授業は、そうした取り組みの一つとして、児童の「できた!」という実感を大切にしながら、教職員も共に学び合う貴重な機会となりました。今後も、児童の「自分らしさ」を引き出し、学びに向かう力を育む教育活動を、学校全体で丁寧に積み重ねてまいります。
今後とも、保護者の皆さまのご理解とご協力を賜りながら、児童の健やかな成長を支えてまいります。どうぞ引き続き、温かいご支援をよろしくお願い申し上げます。